ドイツ語の性との冠詞

ドイツ語の名詞には性というものがあります。この性というのは男性・女性・中性の3種類があり
男性の名詞を男性名詞、女性の名詞を女性名詞、中性の名詞を中性名詞とそれぞれ呼びます。
これからドイツ語の名詞単語を調べる時には性別も一緒に調べるようにしましょう。

冠詞とは


さきほど述べたように名詞には性がありそしてその名詞の性別を表すのが冠詞です。
そして冠詞は名詞の前にきます。つまり「冠詞+名詞」という形になります。

例をあげましょう。 ein Hund 一匹の犬という意味です。 Hundが犬という意味の名詞です。 その前にあるeinというものが冠詞です。

冠詞には定冠詞と不冠詞がある


冠詞には定冠詞と不定冠詞の2種類があり 定冠詞は「ひとつの~」という意味で使われ、英語でいうaに近いです。 不定冠詞は「この~、その~、あの~」という意味で使われ、英語で言うtheに近いです。
つまり「一つのリンゴ」と言いたい時には定冠詞を使い 「あのリンゴ」と言いたい時には不定冠詞を使うということになります。
さて男性名詞の父Vater、女性名詞の母、中性名詞の子供を使って 定冠詞・不定冠詞を比べてみましょう。 名詞の性別によって定冠詞・不定冠詞の形が変わっていることに注意してくださいね。
父(男性)母(女性)子供(中性)
定冠詞der Vaterdie Mutterdas Kind
不定冠詞ein Vatereine Mutterein Kind

冠詞は格変化する


さて上記で学んだ定冠詞・不定冠詞をドイツ語の文章から探そうとすると der,die,das,ein,eine,ein以外にも
des,dem,denなどもみつけることができます。

これは先ほどの定冠詞が格変化したものです。

格変化とは


例えば「犬が大きい」は1格となります。
「~が」となるのは1格であるためです。
このとき犬のHundという単語の前につく定冠詞は der Hund

2格は「~の」です。
「犬のエサ」は2格となります。
前につく定冠詞は des Hundes

3格は「~に」 「犬にエサをあげる」は3格となります。
3格の定冠詞は dem Hund

4格は「~を」 「犬を探す」は4格となります。
4格ではden Hund

さて犬という単語はドイツ語では男性名詞です。

しかし女性名詞である猫Katzeでは別の格変化をします。
1格「猫が」ではdie Katze
2格「猫の」ではder Katze
3格「猫に」ではder Katze
4格「猫を」ではdie Katze
となります。
冠詞の格変化は名詞の性別によって違うのです。

定冠詞の格変化一覧

犬(男性)猫(女性)子供(中性)
1格 「~が」の意味der Hunddie Katzedas Kind
2格 「~の」の意味des Hundesder Katzedes Kindes
3格 「~に」の意味dem Hundder Katzedem Kind
4格 「~を」の意味den Hunddie Katzedas Kind

さらに上では定冠詞について述べましたが不定冠詞も格変化をします。

不定冠詞の格変化一覧
犬(男性)猫(女性)子供(中性)
1格ein Hundeine Katzeein Kind
2格eines Hundeseiner Katzeeines Kindes
3格einem Hundeiner Katzeeinem Kind
4格einen Hundeine Katzeein Kind

不定冠詞・定冠詞の格変化については詳しく解説しているページがあるので下のページを参考にして下さい。
不定冠詞はコチラ
定冠詞はコチラ

冠詞を理解するには


冠詞がわかるようになるとドイツの文章を見かけた時に たくさん冠詞が含まれていることがわかるようになります。
早く慣れるためにも暫くの間はドイツ語の文を見つける度、 冠詞に注目してみましょう。
そしてそれが定冠詞か不定冠詞か
男性詞・女性詞・中性詞か
それが何格かを見分けましょう。

大体わかるようになったら今度は ドイツ語の文章を書くときにも意識するようにしましょう。
するとドイツ単語の性を自然と意識して 覚えるようになっていきます。

さらにできればドイツ語の文章を発音するときにも 意識していきましょう。
文章を書く時以上に慣れが必要ですが 慣れればドイツ語ネイティブと会話するときに より流暢に違和感なく話すことができるようになります。

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